「星の王子さま」 読了。

P1010432

 

 自分は「本好き」ではあるけども、「読書家」ではないです。
 オマエ、読書家ぶってるけど、こんなのも読んだことないんかい!と言われそうな超有名な本がこのエントリーのネタです。

 きっと誰もが読んだことはなくても、一度は聞いたことある「星の王子さま」。初版が1943年。今でも読み継がれるにはそれなりの理由があるんだろうと思い、全く予備知識なしに読んでみました。

 が、この本を買ったのは、この作品が初めて文庫化され、さまざまな訳が解禁になって、プチ話題になった2006年・・・読み終わったのは2010年。実に買ってから4年もかかってしまった。でも実際読んだトータル時間はここ数日のおよそ4時間。何で読まなかっ たのか謎・・・そしてなぜ今読んだのかも謎・・・。

 で、感想ですが、最初は突然主人公の前に何が何だかよくわからない謎の子どもの王子さまが現れて、その王子さまの小さな星の話があり、いったいこのストーリーはどうなるんだろ?と思いましたが、その星のバラと話がもめて、王子さまが旅に出るあたりから、

 これって・・・何だか教訓的な話だな・・・と思うようになり、旅先のそれぞれの星の住人、無意味に威張る王様やひたすら星を計算してる人や、電灯夫などは、「大人の世界」の映し鏡なのかなと思い、

 そして地球にたどり着き、キツネの言葉、「大事なものは目に見えない」あたりを読んでからまたグーンと深い内容になる。

 それからまた主人公と王子さまの話に戻り、王子さまが主人公の前からいなくなることによって、話は終わる。

 一見、極端な小さな星ばかりの話で、メルヘン的なのかなと思いきや、こんなに深い示唆に富んでいるストーリーだったのか!と思いました。

 どんな本でも、読み手によって印象が変わってしまうと思いますが、なぜ50年以上たっても読み継がれるのかわかったような気がしました。シンプルで短いストーリーなのに奥深い。ちょっと衝撃を受けました。 教訓的なストーリーで、また読み返した時に、また違った印象を受けるでしょう。

 作者のサン=テグジュペリによる挿絵も独特で、目玉のない目の王子さまが何だかとても不思議な感じを受けました。

 この作品は子どもが読んでどう思うのでしょうか。大人こそ読むべき本だと思いました。何度も読み返せる本て、そうないけれど、これは確実に何度も読み返せる、童話のふりをした深い哲学本に感じました。

おわり。