「ハリーポッターと死の秘宝 Part1」 こんな映画を観た:27

 前作のラストで最大の協力者、ダンブルドア校長を失ったハリー。物語もいよいよ大詰め。前作、前々作は魔法学校の学園モノ、ラブコメな感じがして、何となく微妙でしたが、今作はいい緊張感が映画全体に走っていました。

 シリーズも第7作目。自分も劇場だったりDVDだったりでなんとか全作品観てる感じ。なのでとりあえず自分的にストーリーをまとめ直す。

 ラストに向けて今後のハリーたちの目的は、「凶悪な魔法使い:ヴォルデモートをやっつけること」。そのためには、

 まずは、ヴォルデモートの「分霊箱」を破壊すること。分霊箱とは、分割した魂を入れた箱。「箱」という表現が紛らわしいが、実際の形はなんでもあり。本だったり、ペンダントだったり。それが残っていればヴォルデモートの肉体が滅んでも、また復活できる。だから破壊しなければならない。 それらは魂が入っているせいか、破壊するのには非常に困難。全部で6つあり、前作までに2つは破壊されており、あと4つをどうするか。

 そして「死の秘宝」を手に入れること。手に入れることによって死を制する=死ななくなるということ。いくつあるかは作品の中で。そしてこれをヴォルデモートが手に入れてしまってはまずい。

 一方ヴォルデモートは自分の肉体を滅ぼしたハリーを憎んでおり、自分の手で殺したいと行動している。

 それらが軸になって物語は進んでゆく。

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

 ハリーの味方もいっぱいいたが、デス・イーター(ヴォルデモートの手下)たちによって離れ離れに。 そしてハリー、ロン、ハーマイオニーの3人で分霊箱を探すことに。やはりこの物語の原点はこの3人。何となく頼りないロンと、メッチャ頼りになるハーマイオニー。この3人が力を合わせるのがハリポタの核でしょう。

 世の中全体がヴォルデモート一味にのっとられ、そう堂々と分霊箱を探しに行けないハリーたち。この世の果てのような風景の場所とかで逃げながら探していくことに。

 途中見つけた分霊箱を持ち運ぶ3人だが、その分霊箱の魔力にとり憑かれ、自分の黒い部分が出てきて疑心暗鬼になり仲違いしてしまう(何だか指輪物語みたい・・・)

 しかし自分に打ち克ち、懐かしい強力な仲間が現れ、そして去り、いい感じにパート2へのエンディングへ。

 謎解き要素もあり、場面は少ないけど魔法VFXの見所シーンもあり、ロケなのかCGなのかマットペインティングなのかわからないが、すばらしい情景もあり。今回のストーリーは世界が悪者の一味に侵食されているせいか、全体的に情景もダークな感じでした。

 いわばまだ学生なのに、ハリーはともかくとして、ロンとハーマイオニーが強敵に立ち向かうのはなんでだろうか。友を助けたいというためか、ハリーが死ねば結局自分も死ぬからか。一歩間違えればすぐ「死」が待っているようなそんな状況なのに。

 途中でロンが困難を乗り越えた直後に、発した言葉が印象的だった。皮肉でもあり、もうしんどいという意味でもあり、俺らやっていけるのか?これからどうなるんだ?という素直な本音かもしれません。

 翻って、世間ではこんなに困難なことはないかもしれないけど、(もしくはファンタジーよりも現実の方が暗澹たる有様かもしれないけど)そんな中でも困難に立ち向かって行かなければならない。友と協力せねばならない。というのを教わっているとも思います。そういえば列車の中で、ネビル・ロングボトムが悪者にすごんでいたのも思い出した。ちらっとしか出てこなかったけど。

 なんだかんだで足かけ10年、これまで7作品の超大作になったこのシリーズですが、主要メンバーはほぼ欠けることなく、ここまでこれたのがまたすごいです。



 吹替えで観ましたが、ロン=ルパート・グリントがシブイ、いい感じの声なので、次は字幕版がいいかな~。

 2010年の映画。