「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」 こんな映画を観た:39

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 ストーリーは、人間VS進化した猿。そして昔の名作のリメイクだと。以上。だからと言って別に(ストーリーは)薄っぺらいわけでもないし、その辺に感情移入できる人もいるでしょう。でもここでは別に書きたいことがあるので論じない。

 この映画はたぶん、猿たちのVFX処理を見るためだけの映画なのではないか。それくらい猿たちの動きのなめらかさを感じた。

 まず主人公のシーザー(猿)がウィル(人間)の家で天井を伝いながら着地せずに自分の部屋のある屋根裏に上っていくシーンや、公園での木登りのシーン、そしてそれをとらえるカメラアングルなど、どうよこのVFX!なシーンがすごすぎてあっけにとられる。

 そして猿たちの表情。パフォーマンスキャプチャーという技術で俳優の動きを猿CG化するのだが、それが秀逸。シーザー役はアンディ・サーキスが演じており、彼はロード・オブ・ザ・リング」のゴラムや、「キングコング」のコング役で演じてきており、その道の第一人者と言っても過言ではない。オフィシャルHPの中でも述べていたが、子供(小猿)から大人、そして猿たちのリーダーになるまでを演じなければならないので大変だがやりがいがあったと。

 そして猿同士のやりとりがホントに臨場感あふれる。「キキッ!」や「フゴッ!」などで何か言いたいかわかるさまがよい。字幕いらないから、これは世界中で共通の理解度が味わえるんではないか。たぶんこの映画は本物のの猿は一匹も出ていないのでは?もう特殊メイクで人間が演じる必要もないし、動物を使うことによって、いろんな団体から文句を言われることもない。

 猿もシーザーたちチンパンジーやゴリラ、オランウータンなどバリエーションが豊富。オランウータンとシーザーの手話でのやりとりもこれもまたよい。シーザーの「おまえ手話できんのか!!」って驚きの表情がよかった(^_^)

 一方、人間たちの中では、飼育員でハリポタのドラコ君が出ていた。すっかりワル役がはまっている。猿たちを見下した態度。主役を引き立てるのには十分な役目を果たしている。

 そして、続編アリアリを感じさせる展開。さてどうなることやら・・・。

 エンドロールで。俳優の名前が主役級から流れてくるのが普通だが、人間役の名前より先に、猿たちを演じたモーキャプ俳優の名前が先に出てくるのがなんだか笑えた。確かに彼(猿)らが主人公だよね。

 映画が見終わってから、「フゴッ!」や「ウキッ!」と言いたくなってしまった(笑)そんな叫び声だけでことを済ませたらどんなに楽だろうと思った。SWのチューバッカを思い出した。

 そしてTVCM、澤主将の宣伝はいらんだろ。どうしてもシーザーと澤主将の顔がだぶってみえちゃうし・・・(コラ!)

 2011年の映画。