「シェフ 〜三ツ星フードトラック始めました〜」(字幕) こんな映画を観た:146

Chef01

ストーリー

ロサンゼルスの人気店の雇われシェフであるカールは、ツイッター炎上が原因で店を辞め、いろいろあってフードトラックを始めることに。

「アイアンマン1、2」のジョン・ファブロー監督が、製作、監督、脚本、主演を務める。

感想

 妻とは離婚し、息子とはあんまりうまくいってないシェフのカール。料理の腕は確かだが、雇われているレストランのオーナーと出すメニューを巡って対立する。雇われである以上、メニューの決定権はカールのものではなく、料理は作らずともオーナーのもの。オーナーともめて頭に来たカールだが、言い方は悪いが、テンパッて周りが見えなくなるサラリーマンと同じだから、なんとなく共感できる。別にオーナーが悪いわけではない。

 息子にツイッターを教わり、それが原因でツイッターが炎上し店も辞めることに。この辺が今風な感じ。ツイートの可視化表現もなかなかよい。自分はシェフではないが、見ず知らずの連中に自分の作った料理とあーだーこーだ言われるなんてたまったもんじゃない。日本でもいろんな料理レビューサイトがあるけれど、何様な意見も少なくない。

 料理だけでなく、例えばこのブログだって、こうやって勝手に映画評を書いている。大した意見も持ってないくせに。一応、自分としては映画を作ってくれた人に敬意を表し、良かった点を多く、気になった点を少々なスタンスで書いている(つもり)。

 で元妻にはフードトラックやってみない?的なことは常々言われており、(元妻とは別れてはいるけれど、なんでか今もよく行き来してるみたい。アメリカって不思議。)その元妻と息子と一緒に、元妻の父にマイアミに会いに行く。そこで食べたキューバサンドに感銘を受け、これをフードトラックでできないかチャレンジしてみることに。

 息子は父親の仕事に興味津々。夏休みの期間中、フードトラックを手伝うことに。始めに試験的に無料でキューバサンドを配り始めたあたりで、息子がキューバサンドを焦がしてしまう。「タダだからいいでしょ」と軽く言ってのける息子にカールは、無料だろうがなんだろうがシェフが料理を軽んじるな、と諭す。これはどんな仕事にも通じるよね。手を抜いたら仕事人として終わりだよと。

 そしてロード・ムービーなシーンが展開し、SNSの口コミで噂が広がってゆく。

 この映画は「仕事人」としてこうあるべきな側面と、ものすんごいウマそうな料理の数々と、陽気なラテンの音楽で、全体がずっとネアカな雰囲気で楽しい。という3つの点がすばらしいと思う。

2015年の映画。

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