「シン・ゴジラ」(IMAX2D) | 「ゴジラ(1954)」(DVD) こんな映画を観た:#160、#161

シンゴジラを観て、そのあとでファーストゴジラを観て感想を書く。

まずは

シン・ゴジラ」(IMAX2D)

今回のゴジラは現代に現れる。現状の日本の力でどこまでやれるかというストーリー。

エヴァンゲリオン庵野監督作品。

Sg01

 庵野監督だけあって、そこはかとなくエヴァっぽい雰囲気が。ゴジラはまんま「使徒」な感じだし、ゴジラの背中のビームの雰囲気はどこかの使徒にいた気がする。ただ庵野監督自体がエヴァを作る前にたぶんファーストゴジラを観てるだろうから、ニワトリと卵論争になっちゃうけど。

 誰か強力なリーダーシップを持った人が超人的ながんばりで凌ぐのではなく、いろんな人達が力を合わせてゴジラを退治するのが日本的。ゴジラがいるって時点で非現実的ではあるけど、レールガンとかメーサーとか、実現してない超強力な武器を使ったりせず、他の映画でよくある、何かっつーと最終的な武器に「核」を選んだりとかではない演出が良い。

 なんとなく311のイメージをひきずった雰囲気の作り。ファーストゴジラで言うところの戦後といった感じだろうか。だけど日本はまた立ち上がれるという庵野監督なりの日本へのエールをこの作品に感じた。

 ゴジラの造形、街中が破壊されるシーンなどVFXの造形は見事。口が3っつにパカっと開いたり、背びれからレーザー光線が出たり。レーザー光線からの終わり際が炎になり、、そして口を閉じる、溶接機の炎の変化のような表現が好き。在来線爆弾なんてアホな考え誰が思いついたんだろ。笑

2016年の作品

○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*

ゴジラ」(DVD)

Godzilla_1954_poster_03

 こちらはファーストゴジラ。本屋でDVD本が安く売ってたので買ってきた。

 1954年頃の作品だと、小津安二郎東京物語くらいしか観たこと無いけど、その頃に作った作品としてはものすごい画期的で観客には刺激的だったんじゃなかろうか。

 もちろん今の技術からするとヘッポコではあるけども、ゴジラに重量感が感じられないけれども、微妙に腕が長くてなんだかかわいいけども、白黒なので光線が煙みたいに見えるけれども、それも味。

 当時は終戦から10年しか経ってない、また第五福竜丸事件などの水爆実験などの時代背景を受け、この作品ができたみたい。作品としての評判は良かったみたいだから、当時の人々は戦争のトラウマ的なものは感じなかったのだろう。

 銀座和光が派手にぶっ壊れるシーンは、シンゴジラではゴジラの背びれのレーザーで、和光がスパッとキレイに切れていた。

 結末は、オキシジェンデストロイヤーというえげつない武器で、ゴジラが骨になっちゃって終了。わりとあっけない感じだった。とても当時の技術では倒せないだろうし、核を使うわけにもいかないし。

 人間だけが出るシーンはやはり小津作品のように昔のテイストがあり、ゴジラが出て来るシーンとのミスマッチ感がすごいね。こんな昔に怪獣SF映画を作ろうというアイデア、心意気がすばらしい。

1954年の作品

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