残暑で読書2011 その1: 私らしくあの場所へ

 「私らしくあの場所へ」という本を買いました。ブログカテゴリーは「奥華子」と「本」。

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 この本のタイトルを見て「ああ、いまさら…」と思ったかたは、なかなかのオクハナファン。もしくはよく調べてるかた。

 

 内容はいわゆる女本(女子向けの内容の本)で、角田光代さん、谷村志穂さんなどの作品を集めた恋愛ものの短編集で、なんでも日産マーチのコラボ企画で、いろんな女性誌に載ったものを集めた企画ものの本らしい(2006年初版)。装丁もオシャレだし、しおりは葉っぱ風のかわいいしおり、中も写真もいっぱい差し込まれている。さすが女性誌発信。

 それで、この本へのオクハナファンからのアプローチとしては、初版には奥華子さんがこの本のために提供した曲「窓辺」CDがくっついているということ。裏表紙の裏には歌詞も載っています。自分は中古本を買いましたが、この本が版を重ねて初版が無くなっているかどうかは知らない。

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 「窓辺」だったらメジャー1stアルバム「やさしい花の咲く場所」にあるじゃんと思ったかた。まさにそのとおりです。アレンジも一緒、まったく同じ曲が入っているのでその曲を聴きたいんであればそちらをおすすめします。であればこの本を買うメリットは、窓辺シングルCDが手に入るということと、この本に向けての華子さんのメッセージが読めるということかな。

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 車がテーマの短篇集なので、作品にはどれもそれとなく車のシーンが挟まれているが、「窓辺」には一切車のシーンがない。この時は3曲ほど候補を挙げたそうだが、誰がその中から選んだのか、意図的なのか偶然なのかは謎…。深読みすると、たぶん華子さんはあまり車の知識がないから、(実際車のシーンが出てくる歌は持ち歌100曲近くある中でも透明傘と白い足跡と海風通りくらいしか知らない。でも華子さんの持ち歌の内容の多くは車を持ってないティーン向けだから流れ的に車のシーンが少ないのか。)書くのが難しかったのか、依頼を受けてもともとあった3曲を提案したのか。

 で話は本の中身に戻るが、短編でもさらに短い。文字も大きい上にページ数も10ページほど。短編というのはいきなり物語が始まって、ぷっつりと唐突に終わるのが多い気がする。そんな中で登場人物のバックボーンをよく知らずに読ませる、共感させるのは結構たいへんなのではと思う。

 人によっては過去のものがほかの人にとっては今、「旬」であることもあると思います。最近はオクハナネタがないので……すでに誰かがどっかで書いたであろうネタでしょうが、自分はこの本が出た時はファンではなかったので、過去のことも掘り起こすのもいいのではないかと。

おわり。