「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」 こんな映画を観た:41

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入り口でポストカードをもらいました♪

 まず。エンドロール後に重要なシーンが残っていますので、最後まで席を立たない方がいいです。

 大ざっぱな感想としては、どうも次の映画への「つなぎ」なイメージを感じた。悪くないんだけど、主人公のキャラがピュアな分、あっさり味ヒーローアクション映画というか・・・。

 ストーリーは…

 虚弱体質だが、国を守りたい悪を憎む心が人一倍強い、ピュアな心を持った若者、スティーブ・ロジャースが主人公。そんなスティーブがスーパーソルジャー計画に選ばれ、貧弱もやしっ子から超マッチョボディに生まれ変わる。

 だが軍はスティーブを戦争国債プロパガンダ要員として「キャプテン・アメリカ」として全米を回り資金を集めるための広告塔をやらせられる。

 ヒーローのよくあるパターンとしては、自分の力に過信してテングになって一回堕ちて、また立ち直って活躍なことがあるが、キャプテン・アメリカはそんなことはなく、常に「善」であり人気が出たってテングになんかならず、常に自分のできることを考えている。だからそんな扱われ方に悩むスティーブ=キャプテン・アメリカ

 そんな中、先に軍に出征した親友が敵の捕虜として捕まっていることを知り、実戦経験もないまま単身敵地に乗り込むことに…。

 で冒頭の感想の続き。

 アクションシーンは、キャプテン・アメリカは強靱な肉体が武器なので、レーザービームを放ったり空を飛んだりしないので結構地味なヒーローではあるが、でもそれなりに楽しめる。「武器」じゃなく手持ちの「盾」が攻撃であり、防御でありを兼ねているのは見たことない。

 敵の軍団は、メチャクチャ強い武器やら軍隊やらを持っている。レーザー砲で人間が消し飛ぶくらいの武器を持っているが、ただの銃しか持ってない米軍とたいして差がないのはなんでだろうと思ったり。

 日本人の私としては「アメリカ!」と堂々とタイトルに入っているのが、原作がそうだからしょうがないんだけど「う〜む」な感じ。実際「キャプテン・アメリカ」と冠さないで公開している国もあるらしい。

 でも戦中戦後あたりの、クラシックなCI、というかデザインやらタイポグラフィは結構好き。エンドロールまでその表現が使われていた。

 
 前半の、スティーブが、ただの一般人がいかにしてヒーローとして生まれ変わるかがかなり丁寧に描かれている。その分、その後のアクション部分、こういう映画では大事なお楽しみ要素の時間がなんだかざっくりな感じに。

 せっかくヒーローの原点の作品なんだから複数の作品にすればいいのにとも思うが、結局、マーベルコミックの映画化計画からするとあっさり描かれてしまっている感じ。

 自分はアメコミはほとんどわからないが、日本にはあまりない特徴として、いろんなヒーローがその作品の垣根を越えて集結し、一つの作品を生み出してしてしまうということ。いわゆる「クロスオーバー」という手法。日本のコミックでは到底ムリな話。だから日本のコミックはだめというんじゃなく、それぞれ独自の世界観があるからこそ楽しいということもある。

 それでここ数年のマーベル系の映画のうち、「アイアンマン」、「マイティ・ソー」、「インクレディブル・ハルク」、そしてこのキャプテン・アメリカは、その後の「アベンジャーズ」という映画でタッグを組むという仕組み。実際にもう撮影は進行し、来年には観られるらしい。実際、スーパーソルジャー計画のメンバーに、ハワード・スターク、アイアンマンのトニースタークの父親が出ている。だからこの映画もその一連の流れの中の一作品みたいな位置づけを感じる。「アイアンマン」は結構面白かったのにな〜。爽快感が少ない!「アベンジャーズ」に期待しよう。

 ひとつ面白かったシーンが、身体はマッチョになったがレンアイは奥手なスティーブだったが、とある緊迫したカーチェイスで漢をみせるヒロインとのキスシーン。横にいたトミー・リー・ジョーンズ扮する上官が「オレはキスしないからな」というのが笑えた。ハリウッド映画ではよくある、「緊迫したシーンでもジョークは忘れない余裕のよっちゃん」パターン。今にして思うと、あの車はなんだかT.L.ジョーンズが出ていたM.I.B.の車を彷彿とさせた。

 人によって「ヒーロー像」は異なる。そしてそれをふまえた上での「娯楽」としての映画とは。そんなことを思いながら観ていた。

 そういや3Dで観たが、たまたま時間が合わなかったのと2Dだとスクリーンが小さいので仕方なしに追加料金を払って観たが、やっぱり要らんかった。なんでも3Dでやりゃあいいってもんじゃないんだなと感じた。画面が全体的に暗いし。盾が飛んできても「危ないっ!」て避けようとも思わない感じ。

 音楽担当は自分の好きなアラン・シルベストリでうれしかった。BTTF時代からファンだが、彼のオーソドックスな曲作りは好き。

 2011年の映画。