「バトルシップ」 (字幕) こんな映画を観た:55

 昔流行した「戦艦ゲーム」が元ネタだそうです。マス目があって、敵はよく見えない、ボード型対戦ゲーム。自分が子どもの頃はすでに下火だったのでやったことないけど、なんとなくわかる。

Bs

 ストーリーは、

 ハワイ沖で、10ヶ国以上が参加する合同軍事演習が行われるさなか、異星人の襲撃を受け、それを撃退する映画。異星人侵略モノはよくありますが、海が中心なのはあまり聞きません。オープンエアーの海がほとんどのシーンだったので、何となく夏に観たいようなサワヤカな感じでした(?)

 まず冒頭、軍人の兄:ストーンとチャラ男の弟:アレックスが登場、いかに弟はダメ人間かの説明のシーンがしばらく続く。ダメ人間なのに美人にはモテる。でもその美人は海軍の提督だったと。で弟は兄によって強制的に軍に入隊させられる。この辺の説明がやたらと長い。あとなんでかサッカーのシーンがあったり。一応後半へのネタ振りはいくつかあるにしても、映画始まって30分後に入ってもOKなんじゃね?とも思いました。

 そして合同軍事演習は始まる。始まってすぐ、日本船を含めた3隻の駆逐艦が登場する中、そのド真ん前に謎の巨大な物体が登場。バリアを張ってその3隻以外はその区域には入れなくしてしまう。映画的にはうまい演出だ。その限られた状況でどう戦ってゆくかが前半のポイント。駆逐艦は攻撃はそれなりにできるが、防御はイマイチらしい。それらもポイント。戦艦関係の知識があればもっと楽しめたかも。実名の軍艦ばっかりでてきまくりだったし。

 でだんだん異星人の特徴がわかってきたところで、日本の船の艦長:ナガタ(浅野忠信さん)が妙案を思いつく。その作戦の様が冒頭の「戦艦ゲーム」そのものだったので、自分は「こういうことか~」と思い、ニヤリ。

 でその頃地上(やはりハワイです)では、主人公の弟の恋人が勤めるリハビリセンターで、両足義足の元軍人といっしょにリハビリというか、ハイキング的に出かける。中盤から後半はこの恋人と両足義足の軍人チームと、海上の軍人チームでストーリーがうまいこと分岐。そしてラストには収束してゆく、わりとわかりやすい展開。こういう映画って、ドンパチが観れればOK!なところがあるので、これでいいと思う。

 で、観終わった感想は、

 日本人として、浅野さんが準主役級の扱いでバンバン出ていたのがうれしかった。日本語セリフもいくつかあった。浅野さんのバーターでもう一人くらい日本人俳優出して、今後につないで欲しいな~と思った。そう簡単にいかないでしょうけど。

 異星人の造型は、その宇宙船というか船というかの機体のデザインは嫌いではない。大きさのわりに火力はたいしたことない気もするけど。異星人自体の造型もなかなか。意外と強そうでそうでもなかったり。

 ストーリーとしては、まさにアメリカバンザイ!米軍バンザイ!な話。まず主人公アレックス。ダメ男でも軍に入れば立派なオトコになれますYO!的な。そして両足義足の退役軍人。仮に戦場で負傷してもリハビリ施設ありますし、その後も輝けますYO!的、そして軍人は黒人、白人、アジア人、ハワイアン(?)、男性、女性、キレる女にトボケタ男と主要メンバーはバランスよく配役されており、いろんな人がいますYO!的な。ミュージシャンのリアーナがさり気に出ていた。脇で、パンチのあるねえちゃん役として光っていた。

 極めつけはラストに出てくる船とその周囲の人たち。最初のネタ振りはそういうことだったのか!と同時になんだか究極な、いたれりつくせりな米軍バンザイ映画に感じてしまった。ここまであからさまにやってるのがすごい。

 全体的には前半はともかく、それ以降はテンポもよくなかなか楽しめました。AC/DCの曲も要所要所でかかってたし。そしてチキンブリトー食べたい(笑)

2012年の映画。