「劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影」  こんな映画を観た:79

うっすらファンの私も楽しめました。それから、最後まで席は立たないでください。

Hh01

ざっくりストーリー。

 旅団編とG.I.編の間くらいの話。

 クラピカが何者かに目を奪われた!ゴンとキルアとレオリオがそれを探しに行ったら…。

感想。

 いきなりTV版のハンサイクロペディアが出てきたのは笑えた。まさか原作知らずに劇場に来る人はおらんだろうに。

 劇場入り口でもらった「0巻」を映画開始前に必死になって読み、映画への感情移入を高めようと思ったら、ほぼ同じ内容がストーリーの冒頭に(笑)、まあ、0巻をもらえない人が大半になるだろうからしょうがないよね。

 ただ、内容がちょっとデフォルメされてて少しガッカリ、特にクラピカの幼少期が現在の少年期とルックが一緒ってどゆこと??クラピカとパイロが友達じゃなく兄弟に見えるじゃんか。

 そしてクラピカの眼を探す旅は始まり、ゴンがレツと出会い、二人が仲良くする中、キルアが妬いてるあたりは退屈で、そんなグダグダをわざわざお金を払って映画館に来ているわけではないと思いながら…これはダメかな?と思ってたけど、その前半は振り返ってみると、わりとわかりやすく伏線を張っていったためという感じで、その後はストーリーも持ち直して、後半は楽しめた。

 始まる前から気になっていたのは、旅団の元ナンバー4、オモカゲの念能力。見てみると結構なんでもアリな感じだけど、うまいこと思いついたなあと思う。そのオモカゲの念能力の設定のおかげで、実際にはありえない(←ストーリーが破綻してしまうから)マッチアップが可能になって、映画化された意味、HHの大事な要素であるバトルシーンがグッと楽しくなった。

 そしてバトルシーンではゴンやキルアやクラピカの実力相応のマッチアップを用意してるのは製作者の真摯さを感じる。もちろん相手との実力差のあるシーンもあるが、そこはちゃんとしている。映画版になったら急に強くなりましたじゃあ原作のファンは怒るだろう。あまり原作を知らない人が観るとなんでこんなに主人公たちは弱いの?というように見えてしまうけど、そういうもんだからしょうがない。現状のストーリーをガン無視で映画を作るわけではなく、壊さない程度に楽しくできるのはよかったんじゃないでしょうか。

 製作者側の念能力のアイデア次第で、ストーリーを整えることができるんだなぁとも思った。便利な設定のマンガだ(笑)うっすらファンとしてはそんな感じです。

2013年の映画。