「クラウド アトラス」(字幕) こんな映画を観た:83
6つの映画を同時に楽しめたというかなんというか
ざっくりストーリー
6つの時代を同時平行しながら、異なる配役を同じ役者たちが演じる群像劇スタイルのお話。日本で言うと手塚治虫の火の鳥的な。
監督はティム・ティクヴァと、マトリックスシリーズのウォシャウスキー姉弟の3人。マトリックスの時は兄弟だったけど、兄は性適合手術を受けて姉になったそう。まずここからしてややこしい(笑)
感想
まあ、とにかく冒頭から気合を入れて観ていかないと途中でついていけなくなる。6つのストーリーを同時把握しなければいけないので、「インセプション」以来の難解さ。
ただ、それぞれの時代は見た目上わかりやすく分けられているので途中で「これはどの時代の話だっけ?」というのはなかった。
それぞれの時代の主人公は、ほうき星型のアザがあるというのは、ジョジョのオマージュかい?と思ったり。
で、この映画の見どころのひとつは、同じ役者が時代ごとに異なる役をこなすところだと思うんだけど、メイクアップが異様に違和感あったりなかったりで、ヒューゴ・ウィービングは地顔がもともとだいぶ特徴のある人だからもあるけど、看護婦(看護師じゃなく(笑))役はいくらなんでもギャグだろ!とは思った。あとは白人顔のジム・スタージェスがアジア人顔のメイクしてたけど、なんとも不自然で、ずっと気になってた。
172分の映画だけど、6つストーリーがあるぶん、長さはあまり感じなかった。というかこれで短い映画だったらなんのことか全くわからん感じになったでしょう。それぞれの物語がつながって離れて展開していくスケール感がぐいぐい広がっていく感じは良い。
正直、どの時代の誰にも共感できなかったけど、未来が行き着くと文明が崩壊して逆に古代的になるのはよくある展開だけど、時代は繰り返し、運命は自分で切り開く。というような感じのメッセージは感じた。 ネオ・ソウルのVFX造形は見応えバツグンだし、ペ・ドゥナちゃんはかわいいし、6つの異なる映画、航海もの、破滅型天才もの、サスペンス、老人コメディ(て勝手に判断してるけど)、未来もの、ディストピアもの、の映画を同時に楽しめることはなかなかない。
2013年の映画。