「シュガー・ラッシュ」(2D吹替)  こんな映画を観た:84

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Sugar

ざっくりストーリー

 とあるゲーセンのゲーム筐体の中。その中のキャラたちは、実は自分の意志を持っていて、ゲーセンの営業時間外は実生活があるように自由に動き回っている。ある種トイ・ストーリー的な。

 とあるゲームの悪役であるラルフは、30年間悪役を演じて続けることに疲れ、ひょんなことから自分のゲームの世界から出て行ってしまう。

感想

  悪役がイヤになったラルフは、パックマンのアオベエがリーダーのグループセラピーで心境を吐露。グループセラピーってのがアメリカ的(笑)

 グループセラピーを解散し、引きの画面になると8-bitデザインになり、パックマンの画面をラルフたちがうろつき、また通常のアニメーションになってコンセントのマルチタップ内のターミナル駅にぐっと切り替わっていくシーンは見事。

 場面はそれぞれのゲームシーン、レトロゲームから最先端のFPS、そしてポップなレースゲームへとガラッと切り替わってゆくで飽きさせない。

 ストーリー中盤になるとシュガー・ラッシュのキラキラの世界感、お菓子満載のかわいいポップな世界観は女の子向け、また前出のFPSやレースシーンは男の子向けだろうか。男の子(3●歳)の私も満足(笑)

 ラルフはヴァネロペと出会い、最初はラルフはヴァネロペを小生意気でいけ好かなかったが、彼女の境遇を知り、同情し、そして友情が芽生える。虐げられてるヴァネロペを自分の写し鏡に感じ取るラルフ。そしてそんな中がんばるケナゲなヴァネロペに涙。

 一方でラルフのゲーム上の敵:フィリックスは超いいやつで、ラルフを追ってシュガー・ラッシュまで来たが、途中でスターシップ・トゥルーパーズみたいなFPSゲームの女軍曹といい感じに…ってラブロマンスもあるんだね(笑)

 元ゲーマーとしては、往年の日本の名ゲームのキャラたちがカメオ出演しまくっているのが楽しい。リュウ、ケン、ザンギエフなのどのストⅡキャラ、クッパパックマンソニックディグダグなど、明らかに日本向けを狙った、しかも若者向けというよりは中年の元ゲーマーたちが泣いて喜ぶようなラインアップ。ザンギエフの胸毛の描画がリアルすぎ(笑)あと「!」マークはメタルギアシリーズだな。誰の入れ知恵か知らないけれど、日本のゲームを熟知した人のアドバイスに違いない。特に例の上上下下のやつね。調べたらグラディウスが初出だそうで。懐かしいなぁ。エンドクレジットには、ゲーム用語監修にファミ通とクレジットされていた。これほど安心できる監修はない(笑)

 ただ、映画全体としてキッズ向けなので、その対象者はきっと知らないだろう。その親御さん向けのメッセージなのかな。キッズ向けには全体のわちゃわちゃした感じが楽しめるだろう。そして時代を感じさせる8- bitデザインも気持ちいい。それから主人公の女の子ヴァネロペが黒髪、黒い瞳の完全アジア人ルックなのが非常に珍しく感じる。だいたい向こうの映画っ て、アジア人は脇役なのに。ありがたい話だ。挿入歌がAKBで、前作のメリダからの流れなんでしょうけど、緑のパーカー着た黒髪黒目の小さい女の子っつったらAKBよりももクロのももかでしょう!とは思ったけれど、大きな力には逆らえない(笑)

 基本的にはストーリーはあんまり複雑ではないので、気楽に楽しめた。あー、あと、同時上映の短編映画「紙ひこうき」も良い。

2013年の映画。

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