「HK 変態仮面」 こんな映画を観た:89

世界よ、これが日本のヒーローだ!(誤解)

Hk02

ざっくりストーリー

 とある高校に通う色丞狂介は、ドMの敏腕刑事とドSのSM嬢との間に生まれた子。とある事件をきっかけに、パンティーを被ることにより、人間の能力を100%引き出すことのできる能力を身につける。その色丞狂介:変態仮面が悪を退治する学園ラブコメディ。

 かつて90年代に週刊少年ジャンプに連載されていたコミックの、(いろんな意味でだめだろうと思っていたけれど)奇跡の実写化。小栗旬さんも脚本に協力。

感想。

 まず、マーベル的なスパイダーマン的パロディのオープニングから始まり、途中でも意味なくスパイダーマンのパロディのくだりもあり、ぶっ飛んだ映画だなと実感(笑)

 原作は当時、読んでいたけれど、どんな内容かはほとんど憶えていない。いないけどこのマンガのずば抜けたインパクトは今でも忘れていなかった。でもこんな変態マンガ(褒めています)、実写化なんてヤバくてだめだろうと思っていたけれど、

 実際に観てみると、まず狂介役の鈴木さんの鍛え上げられた肉体美が本当に素晴らしい。彼の肉体美で変態仮面を演じただけでもうこの映画は勝ったようなもん。普通に考えたらドン引きな下ネタ連発の内容だけど、観客はそれを承知で観に行っているので、劇場内も終始笑いが絶えなかった。狂介の変態チックな会話内容や、縄の使い方など小ネタも満載で、観客を笑わせるという気配りは隅々に届いていた。

 コメディ映画は多少クオリティに問題があっても許されるが、でもそれは例えばテルマエ・ロマエもそうだけど、肝心な「軸」の部分がしっかりしていればこそ映画として成り立つのかなと。鈴木さんしかり、阿部ちゃんしかり。2つともなぜか男の肉体美が軸だけど(笑)でもストーリー的に謎な感じはともかく、例えばVFXはわりとリアリティがあって見応えあった。

 原作を全く憶えていないのでなんとも言いにくいんだけど、構図的に「変態VS変態」の対決の繰り返し。確かにクモの人の映画やコウモリの人の映画みたいに、強大な「悪」との戦いではなく、学園内のちんまりした戦いではあるけれど、もうちょっとひねりがあっても。ただ、小ネタ大ネタを重ねてラストの方はもう笑うしかないまでに昇華できたのはきっと監督の手腕なんだろう。そして次回作に期待。あるのかないのかわからないけど。

 にしても脇役の人たちもぶっ飛んだ人ばかりで、逆によく映画として成立したなと感心(笑)

2013年の映画。

 

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