「エンド・オブ・ウォッチ」(字幕) こんな映画を観た:99

大変なのは現場の人

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ざっくりストーリー

 ロス市警の警官の活躍と私生活を描いた話。現場はサウス・セントラル地区。東京の5倍以上犯罪発生件数が多い。常に危険と隣り合わせ。エンド・オブ・ウォッチのウォッチはシフトの意味でエンドオブウォッチ自体はシフトの終わりの意味だし殉職の隠語、つまりそういう映画。

感想

 特に役職も特殊能力もない普通のポリスメンの日常を描いた作品だけど、現場が現場だけに生やさしいもんではない。たまにTVでやっている衝撃映像そのまんまの現場最前線に立つ警官たちの話。稼ぎが良くてもこんな職場いやだ。そしてなんであんな所に住めるのか。平和ボケ日本人の私からするともう想像の範囲外。

 ブライアンとマイクの警官コンビの話を中心にストーリーは進んでゆく。ブライアンが小型カメラやCANONだったかのデジカムを持って周囲に煙たがられながらの撮影。撮影してる理由をなんとなく説明していたが、その辺の説明は弱いけどまあいいとして、メキシカンのグループも同じように撮影してるのはどう説明つけるの(笑)でも生々しいその現場ど真ん中のカメラがこの映画のキモ。モキュメンタリー風に近い。

 手柄を立てて刑事になりたいブライアン。火事の家の中に飛び込んでゆく正義感の強いマイク。ブライアンが見つけたヤマは、ただの「警官」では手に負えないヤマだった。終始エグい内容が続く。どこまで事実に近いのかわからないけど、地味にリアルな感じ。

 えげつない犯罪者の取り締まりと、パトカー内のくだらない会話、家族と過ごしてるシーンと、いち警官の日常を描いている。とにかく言葉が汚い(笑)F◯◯Kなんか当たり前だし、お前のケツに太いのを…とか、もうよそう。でも二人の友情はなんだかんだ言っても熱い。子どもが生まれたり、結婚式のシーンとか、結婚について車内で熱くアドバイスしたりとか。家族を大切にするところはアメリカならではかな。

 最後のシーンは結局何を言いたかったのか。ただの熱い友情&お涙頂戴だけではない、地獄の一歩直前は日常で、ここの警官たちは死と隣り合わせなんだよと言いたかったのか。

2013年の映画。

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