「四十九日のレシピ」  こんな映画を観た:110

川っていいよね

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ざっくりストーリー

 突然、妻乙美に先立たれた夫良平(石橋蓮司)と、夫の浮気に疲れ果てた娘百合子(永作博美)、乙美に生前世話になった不思議ちゃん少女イモ(二階堂ふみ)と日経ブラジル人ハル(岡田将生)が、不思議な共同生活を行ないながら、乙美の残したレシピカードに導かれ、四十九日を盛り上げようといろいろとやってゆく話。

 「百万円と苦虫女」「ふがいない僕は空を見た」のタナダユキ監督作品。

感想

 妻に先立たれてしまい途方に暮れているところにやってくるイモは、乙美の生まれ変わりのよう。岐阜の田舎にこんな子いるのか??ガンコオヤジの蓮司さんとの相性も良い。そして二階堂ふみちゃんかわいい。

 百合子は夫の浮気で憔悴している。永作さんはいい女優さんになったなぁ。夫の浮気相手のビッチ女加減がひどくて(笑)いっそう永作さんを引き立たせる。クシ付きアメドッグを子どもに与えちゃあかんのか。知らんかった。乙美は後妻で百合子がうまくなつかなかったのを後悔している。でも動物園で手をつないでくれたシーンは、なんてことはないんだけどちょっと感動。

 乙美の姉役の淡路恵子さんが場面を引き締める。こういうクソババア(いい意味で…いい意味なんかないけどいい意味で)、どこの親戚にもいるよね。とにかく子どもがいないことについて百合子を責める。だが逆に世間一般の意見を代表しているかのようでつらい。子どものいない人生はスカスカなのか。気を遣って年賀状も子供いない家にはそういう向けの年賀状を出しているというのは気配りなの?当然じゃない?

 岡田将生君がブラジル日系三世役なのはだいぶ無理がある気が。

 最近観た「あなたへ」や「そして父になる」、「東京家族」など、「家族」をテーマにした作品の中でもわりと明るい感じの方かもしれん。特に亡き妻の想いを伝えるという意味で「あなたへ」とテーマはかなり近い感じがするが、とても対照的。

 そしてラストは四十九日のシーン。始まりはえっ?というかそれが普通な四十九日の段取りからの、、、。若干強引な気もするけど。

 なにかっつーと川の前で佇むシーンがある。そこで自分を見つめたり誰かを思ったり何にも考えなかったり。流れる川とあの川の音がいいよね。自分も川のある所に住みたい。近所にはドブ川しかない(苦笑)

2013年の映画。

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