「そこのみにて光輝く」 こんな映画を観た:129
最近はなんだか邦画でこういった重苦しい映画がすごい自分が好みになってきてて、そういう映画はだいたい評価が高くって、この作品もやはりいい映画だった。
まず役者さんたちの演技がすばらしかった。特に菅田将暉君のバカでぶっ飛んでて、でも無邪気な役はほんとうに素晴らしい。またそれぞれ出てくる役者さんたちも生々しくて、物語にのめり込むことができる。
舞台は函館だったけど、観光地というよりは、寂しい地方都市でしかもだいぶイメージダウンにつながるような描写が多かったけど、売春宿みたいなスナックも出てきてたし(そんなの実際にあるの?)、全国に名も知れた地方都市でも実情は芳しくないのだろうか。函館のネガキャンにならねばよいが。
街の有力者みたいな高橋和也さん(クソ野郎っぷりがとてもよかった。)、地回り的な、有力者的な、で街で幅をきかせてはいるけど、結局その程度だから腹を立ててもと考えると、映画、ドラマでありがちなスカッとするカタルシスも不完全燃焼気味。だからこそリアルな感じ。セックスシーンも半レイプシーンも生々しすぎて逆に引く(笑)でもこれだけ臨場感がある作品もなかなかない。
全般的に救いはあんまりないんだけど、最後にほんのかすかなかがやきが。
2014年の映画。