「her/世界でひとつの彼女」(字幕) こんな映画を観た:140

 時代はたぶん近未来。OSに恋をしてしまう男の話。

Her

 映画の舞台は近未来の設定で、出てくるPCは音声操作やタッチパネルで優雅に操作できる。今のMACのOSやsiriをあと5バージョンくらい進ませればそのくらいになるのだろうか。

 通勤中も補聴器みたいなイヤホンが名刺ケースみたいなスマホとつながり、ニュースやメール読み上げ機能なんてのもできて、街中を歩く人がみんな使ってる。みんなひとりごとでブツブツ、きもちわるい世界だろうな(笑)

 主人公の着ているシャツやオフィスのカラーなどがオレンジを基調としたポップな色に統一されており、主人公の部屋は生活感のないモデルルームのようなハイセンスなお部屋だが、本人は絶妙にイケてない寸前のルックで留まり、BGMは原宿の美容室に流れてそうな知らないミュージシャンだがセンスは良さ気。俺、シャレオツ映画観てるぜ感を満足させてくれる(笑)

 主人公のホアキンは手紙の代筆業の会社で働く。喋った言葉がPC上でそのまま手書きの文字になる。プリントアウトされたそれをポストに出す。こんな時代もいずれ来るのだろう。

 で購入した新しいOSが、超絶高性能人工知能のOSで、とにかく賢い、人間的。声はスカーレット・ヨハンソンさん。イヤホンでスカヨハさんのハスキーボイスが話しかけてくる。メールチェックから仕事のアシスト、恋の相談から下ネタまでなんでもOK。家に戻ってもスピーカーホンではなく耳元でささやかれる。これはどう考えても惚れてやろ!でも恋に落ちても相手は実体のないOS。さあどうするのか。

 人が現実世界を飛び越えて、デジタル世界にドップリハマってしまうことは今の時代でもよくある話。この映画の中では道行く人が全てハマっているように映しだされている。これはとても恐ろしい。でも全く救いが無くなることはない感じが提示される。

 2014年の映画。

 

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