「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」  こんな映画を観た・お家で:24

Nebraska

 モンタナ州に住むウディじいさんは、雑誌のインチキ懸賞記事を鵜呑みにし、ネブラスカ州まで賞金を取りに行くと言って聞かない。

 息子のデイビットは説得をあきらめ、二人でその賞金を車で取りに行くことに。というロードムービー作品。なぜかモノクロ。

感想

 ウディじいさんはいわゆる認知症ともちょっと違うガンコさで、100%詐欺な懸賞100万ドルを歩いてでも取りにこうとする。といってもモンタナ→ネブラスカ間は1000キロ以上ある。日本で言うと東京→札幌間くらいかな。

 息子のデイビットは父親を説得していたが、結局あきらめ、二人でデイビットのスバル・アウトバックに乗ってネブラスカまで行くことに。日本人の距離感覚からすると大陸の人の距離感覚は理解できない。東京ー札幌間を車で行こうという人はいないわけではないだろうけど。距離感覚が違いすぎる。

 行く先の景色はずっと1本道で変わり映えもなく、ひたすら走り続ける。途中のホーソーンという街はウディの生まれ故郷で、かつでの友人や親戚も住んでおり、寄ってゆくことに。 そこでふとしたことで賞金の話を漏らしてしまい、まわりから、たかられるというなんだかお約束な展開。とはいえ息子デイビットは父親の知らないストーリーを知ることとなる。

 途中、親戚同士でTVをぼーっと眺めるシーンが何度かあったけど、見ても見なくてもどうでもいいTVを、ただ黙々と眺める様はなんだか本当にゲンナリする。「退屈」そのものを表現しているのだろう。ホーソーンという寂れた田舎町、マヌケな従兄弟。同棲していた女性と分かれてしまうデイビット。口うるさいがなんとも味わいのある母親。人生の寂しい部分をまざまざと見せつけてくるストーリー。モノクロだからかなおさら寂しい。

 お涙頂戴でもなく、人生の奥深いところを淡々と観せてくれる作品。

 2014年の作品。iTunesレンタルで鑑賞。

web拍手 by FC2