「寄生獣 完結編」  こんな映画を観た:147

Kisei10

[ネタバレ注意]

 1990年代に発表された名作コミックの実写映画化。山崎貴監督作品。その後編。

 前編のわたしの感想はこちら

 後編は田宮玲子のくだりと、市役所襲撃と、後藤との戦いと、見どころがたくさん。

 田宮玲子と探偵のおじさんのくだりは、まさかの探偵が田宮に恋してるという展開、、、笑。で、探偵の家はだいぶくたびれてて、小生意気な小学生の女の子の娘だけいる母子家庭という設定。この女の子がいい感じに小生意気な演技だった。それだけに殺されてまうのは悲しすぎる。探偵演ずる大森さんもいい感じ。

 その後の赤ちゃん誘拐のくだりは、原作の広いひとけの無い公園から、ひとけの多い動物園に変更されてたけど、前編の水族館との対比かな。にしても寄生生物が一般人にも見られてしまうのはいかがなもんか。深っちゃんは前作に引き続き、難しい演技でがんばってた。

 市役所襲撃の話、1回しか見てないので経緯がいまいちわからないけど、唐突すぎやしないか。巨大なX線スキャナのくだりも一切説明なし。まあ、見ればわかるけどねぇ。そして北村一輝市長の演説は迫力あってよかった。市役所にあんなに巨大なLEDビジョンを設置する予算があるのかわからないけど、引きの画と顔のアップの画を同時に見せるには非常に効果的。

 三木の怖い事務所への襲撃は、無いと話がおかしくなるからか残っていた。演ずる瀧さんもいい感じ。市役所場面もそうだけど、全体として惨殺シーンは引きの画が多かった。リアルに描くと年齢指定が厳しくなりそうだしね。

 ラストの後藤との戦いは、産廃焼却施設でのバトルに。ターミネータ2やスターウォーズEP3みたいな感じで、ビックバジェット感を見られるシーンになっている。派手でいいんじゃない。でも、放射性物質うんぬんかんぬんはやりすぎなんじゃなかろうか。有害物質で収めておくだけで充分でしょうに。

 一番、ツッコミたい箇所は、里美が、シンイチが右腕が無くなっても、また元に戻っててもスルーしちゃうとこ。いろいろありすぎて見てみぬフリしたんかな?笑 しかし、ラブシーンではがんばってた。演ずる橋本さんに拍手。ありがとう。

 原作のカナと不良たちのくだりがバッサリカット。尺を縮めるには確かに都合がいいかもしれない。原作からの取捨選択がハッキリしてていいんでない。私は原作とそれを元にした作品(今回は映画)は、全く違うもんとして臨んでいるので、特に気にしない。

 自分の思う、原作の伝えたいこと、地球をダメにしてるのは人間じゃないか。それでも愛するものを守らればならない。などは伝わったのではなかろうか。ちょっと演出過多な気もするけど、そこはハズしてないみたいでよかった。

 といろいろと文句も結構書いてしまったが、とても楽しめた作品だった。あとエンドロールが通常と逆になってて頭が混乱した。

2015年の映画。

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